トルコで死傷の女子大生、ともに就職決まり海外に関心 夏休みの旅行で何が…

世界遺産として知られるトルコ中部の観光地、カッパドキアで9日、2人の女子大生が何者かにナイフで刺された。亡くなった栗原舞さん(22)と、重体の女子大生(22)はすでに就職も決まり、友人同士で夏休みの旅行を楽しんでいる最中に事件に巻き込まれたとみられる。2人が通っていた新潟大(新潟市)は対応に追われた。

 「外務省に確認したところ本学の学生と判明した。残念な結果で、ご本人、ご家族、関係者にはご心痛のこととお察し申します」。10日午前、同大で会見した生田孝至副学長(69)は冒頭でこう話し、沈痛な表情を浮かべた。

 同大によると、事件に巻き込まれた2人は同大教育学部学習社会ネットワーク課程の4年生で、2人とも金融機関に就職が決まっていた。栗原さんは学生主体で行う日中事業で団長を務めるなど中心メンバーとして活躍。卒論のテーマは「グローバル社会における大学生の意識」で、すでに日中韓の学生への調査を進めていたという。

 栗原さんの指導にあたった相庭和彦人文社会・教育科学系教授(53)は「日中の交流事業には1年のときからかかわり、3年で団長になった。仲間も多く、非常に残念」と述べ、涙を浮かべた。

 一方、重体の女子大生を指導していた大浦容子同教授(63)によると、女子大生は中国に留学経験があるほか、これまでに何回も自分で日程を組み、海外旅行を行うなどしていたという。大浦教授は「とても落ち着いた学生で、トルコでの経験やふれあった人々について話をしてくれただろうと思うと残念。保護者に連絡したが、まだ話を聞ける状態ではない」と話した。

 同大は、外務省や家族と連絡をとりあい、今後は現地に向かうなどの対応を検討しているという。

産経ニュースより引用しました。