10月の台風接近6個は「過去最多」…なぜ?

台風27、28号が日本列島に接近した。これで10月の接近数は過去最多の6個となり、列島に大雨をもたらす一因となっている。

 Q なぜ今年の秋は台風の発生が多いのか

 A 台風はフィリピン東海上などで積乱雲が集まって発生。9月はこれらの海で海面水温が平年より0・5度程度高く、積乱雲が活発化しやすかった。モンスーン(季節風)もフィリピン東海上へ強く吹き込むなど条件が整った結果、9月は8個、10月も5個と2カ月で計13個発生。9~10月の発生数では平成6年の14個に次ぐ2位タイとなった。

 Q 接近する台風も多いのか

 A 台風が各気象台などの300キロ以内に入った場合に「接近」という。今年は9月に4個が接近、10月は28号の接近により、同月としては統計開始以来最多の6個が接近した。台風は太平洋高気圧の縁を回る進路をとるが、今年は太平洋高気圧が例年より北西に張り出した。偏西風も北側を流れ、台風が列島よりの進路をとっている。

 Q 秋の台風で注意すべき点は?

 A 秋の台風では本体接近前に台風からの暖かい風で活発化した前線が大雨を降らせ、その後本体が接近することがある。長い間雨が続き「災害が起こりやすい」(気象庁)という。26号でも伊豆大島付近に前線が停滞、伊豆大島では観測史上1位の24時間に824ミリという雨が降った。

 Q 今後も台風は多いのか

 A 平年の11月と12月の台風発生数は2・3個と1・2個。気象庁によると、11月下旬からはフィリピン周辺で積乱雲の発生が活発化する見込みで「今後も平年並みに台風が発生してもおかしくない」という。ただ、偏西風が南下するため、11月以降は日本へ接近する台風は少ない。

msn産経ニュースより引用しました。