やしきたかじんさん死去 64歳「やっぱ好きやねん」

 切れ味鋭いテレビ司会で“関西の視聴率男”の異名を取った人気タレントで、歌手のやしきたかじん(本名家鋪隆仁=やしき・たかじん)さんが三日に死去したことが分かった。六十四歳。大阪市出身。葬儀は近親者で済ませた。所属事務所が七日、公式サイトで明らかにした。二年前に食道がんが見つかり闘病が続いていた。

 一九七六年に歌手としてデビュー。いかつい風貌とは対照的な甘い歌声で「やっぱ好きやねん」「あんた」「東京」などをヒットさせた。

 八〇年代からはテレビやラジオでも活躍。軽妙かつ率直な話術で、司会を務めたトーク番組が相次いで高視聴率を稼ぎ、関西の代表的なテレビ芸能人の一人となった。東京嫌いを公言して在京テレビ局にほとんど出演せず、気兼ねなく発言できる在阪民放を活動拠点とした。政治家や評論家らとの本音の議論が話題を呼ぶ半面で、たかじんさんの発言が名誉毀損(きそん)などとして問題化したこともあった。

 主な司会番組に「たかじんのそこまで言って委員会」(読売テレビ)など。

 二〇一二年一月、初期の食道がんが見つかったとして芸能活動を休止。手術と療養の後、一三年三月に現場復帰したが、同年五月に再び休養していた。

 

東京新聞より引用しました。