求む!新宇宙食 筑前煮、天ぷら、ケーキ、わさび…

新しい宇宙食を作ってくれませんか。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の担当者が各地を行脚して呼び掛けている。

 焼きそばパンに筑前煮、天ぷら、ホウレンソウのごまあえ、チーズケーキ、さらにはわさびやしょうゆといった調味料まで。JAXAの「宇宙日本食の食品候補」のリストに掲載された合計は、100品目を超える。

 JAXAによると、宇宙食には、常温で1年半以上品質が変わらない保存性や、無重力下で飛び散らないようとろみを付けることなどが求められる。米ロが開発した約300品目が基本になっているが、各国独自の宇宙食も持ち込み可能だ。

 JAXAは2007年に宇宙食認証制度を始め、日本で開発された宇宙食はラーメンやサバのみそ煮など現在28品目。市販する際、特別なロゴマークを付けることが認められるが、最近は新たな挑戦はほとんどなく、撤退する企業も出ている。

 そこで考えたのが地方での呼び掛け。JAXA産業連携センターの三保和之グループ長は「全国の道の駅では独自のレトルト食品や缶詰がたくさん売られている。少しの工夫で宇宙食になるかも」と期待を込める。

 盛岡市や鹿児島市など全国の県庁所在地6市で7月以降説明会を実施した。反応は上々で、長野市の製麺会社幹部は「長野名物のそばで挑戦したい。夢がある話」。別会社の担当者も「煮物や豚汁なら可能性はある」と意欲を見せた。

 応募締め切りは12月2日で、来年1月末ごろまでに10品目程度を選ぶ。中小を含む全国の企業の協力を得てメニューを増やし、厳しい環境で働く宇宙飛行士に食事の時間だけでも安らいでもらうことが目標だ

   

 

スポニチより引用しました。