ID掲載きっかけ急増=無料通話で被害の児童-交流サイト事件の2割・警察庁

「LINE(ライン)」などの無料通話・メールアプリで使えるIDをインターネット上に掲載したことがきっかけで、犯罪被害に遭った児童(18歳未満)が今年上半期(1~6月)に117人いたことが12日、警察庁のまとめで分かった。昨年下半期(7~12月)の36人から急増した。
 交流サイトを使って淫行やポルノ画像撮影の被害を受けた児童全体の2割に上り、総数も押し上げた。一部の運営会社は同庁の要請を受け、児童の利用制限を始めた。
 全国の警察が今年上半期に把握した交流サイトの被害児童は89人(17.5%)増の598人で、3年ぶりに増加。15歳以下が52%を占めた。

無料通話・メールアプリでは、電話番号やメールアドレスを知らない相手ともIDを使って電話やメールができる。ネット上には、IDを載せて「友達募集」「遊んで」と書き込む非公式の掲示板が無数に存在。出会いの場ともなっている。
 掲示板などでIDを教えた後にアプリで連絡を取り、被害に遭った児童が117人いた。昨年下半期は36人で、同上半期以前はゼロだった。
 アプリの種類はLINEが82人で最も多く、「カカオトーク」24人、「スカイプ」5人など。
 兵庫県警が3月に児童買春・ポルノ禁止法違反容疑などで逮捕した男3人も、当時14歳の女子中学2年生とチャットを通じてLINEのIDを入手。ホテルに誘い出していた。
 LINEの運営会社は、18歳未満の利用者が端末の電話帳に登録していない相手とIDでやりとりできない仕組みを導入。警察庁は他の運営会社にも対策を求めている。

時事ドットコムより引用しました。