【大阪国際女子マラソン】新ヒロイン誕生 前田、初マラソンで快走「自分でもびっくり」

浪速路でまた一人、ヒロインが誕生した。佛教大の前田が日本人2番手となる4位でゴール。初マラソンで学生記録を5分も塗り替える2時間26分46秒をたたき出した22歳は「ここまで走れるとは思っていなかったので記録が出てうれしいです。自分でもびっくり」とはにかんだ。

 練習を含めて30キロを3回走っただけで、それ以降は「未知の領域」(佛教大陸上競技部の吉川潔監督)。自身も「目標は完走すること」と割り切って臨んだ。だが、「メッチャ怖かった」という30キロ手前から加速。30キロ以降のタイムは終盤に強いガメラシュミルコを5秒上回った。

 快走の一因を「高い身体能力」と分析したのは吉川監督。一昨年12月に大体大で調べたところ、疲労に関わる乳酸が、他の選手よりもたまりにくい体質だったという。トップランナーに近い数値だったといい、吉川監督は「長距離に向いているということ」と話す。

 卒業後は実業団のダイハツに進み、佛教大OBでロンドン五輪代表の木崎良子と同じ釜の飯を食べることになる。前田は「憧れの先輩。一緒に練習して、木崎先輩を超えられるように頑張りたい」と声を弾ませる。

 その先に見据えるのは2020年の東京五輪出場。初めての42・195キロを振り返り、「これからの陸上人生に生かしたい」と前田。サクセスストーリーの幕が、いま開かれた。(坂井朝彦)

 

msn産経ニュースより引用しました。