アンネの日記:関連本破損、東京の3市5区で294冊被害

東京都内の公立図書館で世界的ベストセラー「アンネの日記」と関連図書が相次いで破られた問題で、21日現在の被害は都西部の3市5区で計294冊に上ることが分かった。各自治体は器物損壊容疑などの被害届を警視庁に提出した。

 被害が確認されたのは杉並区の11館119冊▽中野区の5館54冊▽練馬区の9館41冊▽新宿区の3館39冊▽豊島区の3館12冊▽武蔵野市の2館9冊▽西東京市の3館10冊▽東久留米市の3館10冊。一方、被害が確認されていない都立中央図書館(港区)と都立多摩図書館(立川市)は、21日から「アンネの日記」の開架をやめ、希望者の申告に応じて閲覧させることにした。

 杉並区によると、今月3日に隣接する練馬区から破損被害の連絡を受けて調査した際には被害を確認できなかった。しかし、6日に「特別区図書館長会」から注意喚起があり、再調査したところ11館で相次いで見つかった。被害は一般書、児童書、外国語本など多岐にわたり、いずれも一部のページがちぎり取るような形でなくなっていた。貸し出した本は返却時に点検するため、館内での閲覧時に破られた可能性があるという。

 豊島区では昨年2月と5月に計7冊の破損を発見。今年1月下旬以降に、新たに5冊の破損が見つかった。西東京市では先月22日に図書館利用者からの指摘で破損が発覚した。【戸上文恵、森下功、岡礼子】

 

毎日新聞より引用しました。