マグロ控えめ736万円 築地初競り
世界最大級の築地市場(東京都中央区)で五日朝、新春恒例の初市があり、マグロ三百八十六本が威勢のいい掛け声とともに競り落とされた。最高値は青森県大間産のクロマグロで、昨年の約二十分の一の七百三十六万円(二百三十キロ)。世界的なマグロブームで、昨年は一億五千五百四十万円までつり上がった値がようやく落ち着いた。
初競りにかけられたのは国内外で水揚げされた生と冷凍の約千七百本。ズラリと並んだ中には三百キロを超える大物も。午前五時半すぎ、カランカランと鐘が鳴ると、仲卸業者らが瞬く間に競り落とした。
昨年同様、最高値をつけたのは、すしチェーン「すしざんまい」を運営する喜代村(中央区)。今年は中国でも展開する別のすしチェーンが高値競争を避け、価格が大幅に下がった。
喜代村が六百七十二万円で競り落とした別の大間産クロマグロは一キロあたり四万円と単価では最高値。それでも昨年の一キロ七十万円より大きく下がり、木村清社長は「正常な値段に戻ってよかった」。