JKビジネスVS警察!続く“イタチごっこ”新宿、池袋、渋谷に拡大

東京・秋葉原や池袋などの繁華街で、女子高校生ら未成年者が男性客にマッサージなどをする「JKリフレ」が摘発されるケースが相次いだ。これまで風俗営業法の規制対象外だったことから野放し状態だったが、警視庁は、労働基準法違反容疑(危険有害業務の就業制限など)や補導などで取り締まりを強化。だが、業者側も“徹底抗戦”し、一緒に散歩する「JKお散歩」、少女を撮影する「JK撮影会」、占いをする「JK占い」など次々と形態を変更。“イタチごっこ”が続いている。

 今月16日午後7時過ぎ。秋葉原の路上で、男性を散歩に誘っていた15~17歳の少女13人が一斉に補導された。警視庁は、男性客が金を払ってデートをする「JKお散歩」で、客や少女らが性犯罪被害に遭う可能性があるとして摘発に乗り出した。そして、25日のクリスマス。路上にいた少女たちの姿は激減した。「この前、摘発があったから。結構、人もいなくなったかも」。そう言いながら、サンタクロースの格好をした少女は、2時間約2万円の「観光案内」を勧めてきた。

 「逮捕は警察による見せしめなんです」。女子高生にきわどい写真を撮らせる「JK撮影会」を経営し、労働基準法違反で逮捕された経営者の関係者は、怒りをにじませて、こう語る。「未成年者をアルバイトさせただけ。何が悪いのか?」。口をついて出てくるのは、捜査当局への反発ばかりだった。この経営者は「JKリフレ」を始めたが、取り締まりが厳しいとみると、営業形態を「JK撮影会」に変更した。店には16~19歳の14人が勤務し、月60万円の売り上げがあった。

 警視庁では昨年4月ごろ、初めて「JKリフレ」を確認した。店の外でデートをする無店舗型の経営も増加傾向にあった。客と1対1で会うことになり、売春、買春、恐喝、盗撮などの温床になる可能性もあるだけに、警視庁は、今年1~2月に都内の「JKリフレ」18店舗を一斉摘発。逮捕、書類送検した経営者や店長は23人、保護した少女は15~17歳、76人に上る。中には約100万円を稼いだ少女がいたことも確認した。

 「土、日は予約がないと、難しいですね。ちなみに、うちは、風俗店ではありません」。関連店舗の従業員の1人は盛況ぶりについて、こう語る。関連店舗は秋葉原の駅周辺だけで約30店舗あり、新宿、池袋、渋谷などにも拡大し続けているが、警視庁は、今後も取り締まりを強化する方針だ。

 今月10日には、店で知り合った女子高校生にわいせつな行為をしたとして児童買春・ポルノ禁止法違反(買春)容疑で、会社員の男が逮捕された。摘発対象は経営者、店で働く少女、そして買春した客にまで及ぶ。捜査幹部は「2020年には東京五輪も控えており、外国人観光客がこうした店でトラブルに巻き込まれるケースも出てくるだろう。今後も『JKリフレ』について注視していく」と話した。

 ◆「JKリフレ」 JKは女子高生の略で、マッサージの一種「リフレクトロジー」を合わせた造語。個室で従業員が客と添い寝をしたり、マッサージなどのサービスを行う。15秒間1000円の抱擁などもある。風営法の「性風俗特殊営業」に当たらないため、公安委員会の許可は不要。

スポーツ報知より引用しました。